IDRユーザーフォーラムでの発表予定

昨年からIDR(情報学研究データリポジトリ)さんからデータをお借りし,データ分析のスキル向上とサービス,マーケティング,知識経営研究の推進を目指してきました.諸事情で進みは遅かったのですが,これまでの成果を少しでも報告できればと思い,研究室メンバーがIDRユーザーフォーラムで発表させていただきます.


使用データ:T.M.Community社が運営する「ダイエットカフェ」の口コミデータ

発表1:Yue Xiaさん「高齢者のダイエットサプリメントに対するリテラシーの探索的分析」

発表2:五島光さん「企業と消費者のすれ違い:機能性表示食品Aの口コミ分析」


共通して我々が研究してきたのは,ダイエットサプリの消費に関することでした.発表1は高齢者全般のサプリ消費行動を口コミの共起ネットワーク分析を通じて特徴を捉えました.特に食品リテラシー概念と関連付けながら,高齢者がどのようなリテラシーを有しているのかを探索的に検討しています.

発表2はより焦点を明確にし,機能性食品,その中でも特定の成分(ラクトフェリン:LF)に注目しています.LFは母乳などに含まれるタンパク質で,人間の免疫機能を向上させる機能を持つことが学術コミュニティにおいて,知られています.まずそのことを書誌分析(LFでのキーワード検索,各種スクリーニングを通じて13,641論文から536論文に絞って,語のネットワーク関係を図示.それを基にクラスタリングしどのようなテーマが議論されてきたかを同定)で示し,LFを主成分とする機能性食品を展開する企業の価値提案が欺瞞的マーケティングの傾向を示しているかを確認しました.そのうえで,同製品を使用した消費者の口コミを,構造的トピックモデリング手法を基にトピック分類し,消費者がどういうポイントでその製品評価をしているのかを導きました.さらに,その口コミを時系列でみて,消費者庁が機能性表示を制度化した前後でどのように企業の価値提案が変化したかを踏まえ,分類したトピックの出現比率の変化を分析しました.発表当日は,導いたトピックの説明や,機能性表示制度の前後で出現比率が増加したトピックの説明をし,欺瞞的マーケティングがどのような影響を消費者行動としてもたらすのかについて議論する予定です.

Shirahada Lab.

北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系 白肌研究室 Well-being志向のサービス学 Transformative Service Research (TSR)を推進.