第15回 PICMET Japan Vision Meetingについて

関連サイト:http://www.picmet-japan.org/

登録サイト:http://picmet-japan.org/15th-meeting/index.html

フライヤー:http://www.picmet-japan.org/resources/4_program-15th-final.pdf

PICMET国際活動の一環として,PICMET-Japan(日本チャプター)が主催する「技術経営を広い立場から議論し,かつ,気軽に親睦を深められる」第15回国内Meeting を,6月29日(土曜日)午後1時から東大駒場キャンパスのファカルティー・ハウスで『xTechを拓く技術経営戦略』をテーマに開催いたします.1時から4時30分までの講演・議論,引き続いて,6時まで懇親立食パーティーを行う予定です.

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令和時代の到来です.これからの時代,私たちは当たり前のように5Gの高速・大容量通信インフラの中で,AIによる知的サポートソフトを搭載した,つながるモノ・ハードの恩恵を享受し,新たな価値観を持つようにもなっていくでしょう.そして先進技術と他の技術を接合し,社会課題に対して新しい価値を提案していく企業が次々と生まれ,産業構造や勢力図を塗り替えていくに違いありません.これは日本の技術系企業が新たな不確実性の高い競争社会に突入することも意味するといえます.

第15回PICMET Japan Vision Meetingでは,このような「情報通信インフラ」,「ソフト」,「ハードネットワーク」における技術革新がもたらす潜在事業機会を象徴するxTech(クロステック)について「日本の技術系企業が躍進していくためのポイントは何か?」をイノベーション戦略の視点から考えたいと思います.

一般に,技術経営の教科書レベルでは,イノベーションに向けて企業は自ら有している知識に対する理解・改良を進める「知の深化」と,新たな知を探索し事業機会を見出していく「知の探索」を両利きで経営していく必要があるといわれています.しかしながら,この新たな時代においては今一度立ち止まって次のことを検討する必要があるのではないでしょうか.

  • どのような知を両利きの対象にする必要があるのか?

知識といっても,技術知,市場知,境界知(異なる知識領域を接合する知),事業構想知(研究開発と実用を貫く知),未来知(どこまでの未来を志向するか)など,検討すべき対象と組み合わせは多岐にわたり,戦略的視点が必要です.

  • スピード感を持ったまま,どう両利きにしていくのか?

競争優位のライフサイクルが短期化する中,単一企業でできることは限られ,その分,知識の探索・深化に効果的な人材教育・獲得の方法や,組織間協同や技術コミュニティの活用が必要です.

  • 得られた知を事業化するモデルは何か?

投資規模に見合う事業化を目指すモデルを継続するのか,あるいは新しい考え方で,スピード・手数を重視した事業化モデルを追求するのか,知の探索・深化と事業化戦略の新しいモデルを考える必要があります.


上記問いを基盤に,当日は企業実務,研究の第一線で活躍している方をお招きして御講演頂き,参加者と共に議論を深めていきたいと思います.ご参加の皆さんが,それぞれのお仕事,ご研究の立場から議論に参加いただき,半歩先の技術経営として考えていく必要のある視点について共有できればと考えております.奮ってご参加のほど宜しくお願い致します.

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Shirahada Lab.

北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系 白肌研究室 Well-being志向のサービス学 Transformative Service Research (TSR)を推進.