2022.09.01 10:29Transformative service model by using wearable device for aging society in ThailandAuthor: Shayarath Srizongkhram, 2022/09 博士号取得センサー技術やGPSを搭載したウェアラブル機器は,健康データの収集や位置情報の効果的利用を可能にし,高齢者の健康増進を含む広義の医療の質向上に寄与しうる半面,その利用促進に向けた技術採用行動に関する研究は十分な蓄積がない.本研究はこの背景のもと2つの小研究を展開・統合することで,高齢者向け医療におけるウェアラブル機器の導入促進・活用のモデルを提案することを目的にしている.第1部は,高齢者医療にかかわる3種のステイクホルダーのウェアラブル機器への期待を分析した.医療担当者(神経内科医師,理学療法士,看護師),家族,高齢者本人の計27名から,ウェアラブル機器...
2019.11.07 05:22Resource Integration for Value Co-creation in Archival Service EcosystemAuthor: RAHMAN Md Mukhlesur本研究が対象とするアーカイブサービスとは,過去の重要な歴史的・文化的・行政的な記録を教育・研究目的に活用することで,利用者を含め社会に価値を創出していく支援プロセスを意味する.現在,多くの国・地方公共団体がアーカイブセンターを有しているが,アーカイブ資源の保存に重点が置かれ,資源の利活用による価値創出に関しては期待される役割を必ずしも十分に果たしていない.そこで本研究では,アーカイブの利用価値を高めるためのマネジメントフレームワークを開発することを目的とした.目的達成のため,文献調査や事例調査からアーカイブサービスに関与しているアクターの同定,サービス戦略課題を探索し,サービス科学の知見を...
2018.09.01 13:04Value co-creation oriented strategic electronic roadmappingAuthor: Pornprom Ateetanan (石川・博士)ロードマッピングとは企業が自らの事業を効果的に進めていくうえで有効な戦略形成手法の1つであり、そこには利害関係者の参加を通じた価値共創、およびそれを支える場の活性化が求められる。しかしながら実践的課題として、利害関係者が直接的に参画する機会を設定することの困難性や、それゆえに発生する限られた時間制約のもとでの価値共創の限界性が指摘されてきた。こうした課題を克服する手段として電子的にロードマッピングを実践することへの期待が高まってはいるものの、どのようにそれを進めていくべきかの議論を含め実証研究は十分にない。 このような背景のもと、本研究はまずサービス研究の蓄積から価値共創実践...
2018.09.01 13:04Transformative Supply Chain System for Ecosystem Well-beingAuthor: Nitipon Tansakul (石川・博士)本研究は人間のウェルビーイングに貢献する新しいサプライチェーン(SC)のモデルを提案するものである。これは近年進みつつある、経済・自然・社会の観点から持続可能なSCの仕組みを考察する研究領域に対し、ウェルビーイング志向のサービス研究であるTransformative Service Research:TSRの観点から取り組んだという点で新規性がある。 研究ではまず、綿密な文献調査を通じ従来研究が検討してきたSCの考え方を整理し、TSR視点でSCを変革する場合の主要な論点は何かを明示した。例えば、従来は主要目的が利益であるのに対し、TSR視点では目的はウェルビーイングにある。また従...
2018.06.01 12:51グローバル技術開発体制における内部統制知識マネジメントの研究Author: 梅田 健太郎(品川・博士)グローバルに技術開発を進めていくうえで、部⾨間や国際間での電子的な情報交換は欠かせない。しかしそれは同時に重要情報の漏洩・紛失リスクを伴うため、企業は組織成員に内部統制に関わる知識を獲得させルールに従った行動を促す必要がある。この観点からこれまで情報セキュリティや内部統制の研究が進められてきたが、技術開発という創造的活動が求められる現場においては、内部統制知識は一般に制約条件として組織成員に認識されることで、その知識普及の速度においては現場のやらされ感ととも緩慢に推進されていくという課題に対しては十分な実効性を持たなかった。本研究ではこのような背景から、組織成員への内部統制知識の普及速度を高めることを...
2018.03.01 12:52官僚制組織における公式仲介人を通じた情報の伝達・活用マネジメントの研究Author: 伊藤 朝陽(品川・博士)官僚制は組織を合理的かつ効率的に管理するためのシステムとして現在でも採用される形態だが、殊に組織が大規模化すると、成員への情報伝達・活用の観点で同システムは必ずしも十分に効果を発揮しない現実がある。そこで多くの大規模官僚制組織では、仲介人を公式に設置して効果的な情報伝達に務めるのだが、知識経営研究として公式仲介人を通じた組織内情報伝達・活用のプロセスの解明に取り組んだものは十分な蓄積が無い。本研究はこうした問題意識のもと、公式仲介人はどのようにして組織の情報伝達・活用を促進しているのかを主たる問いに設定し、事例分析と実験的手法を用いてそれに答え、大規模官僚制組織の情報伝達理論に新しい視座を提供するもので...
2017.09.01 12:57Transformative Service System Model for Healthcare Services Access in a Limited Resource ContextAuthor: Ahmed Toufiq(石川・博士)適切な医療サービスには設備、人員、知識資源の充実が重要である。しかし限られた資源しか持ちえない途上国、とりわけ地方地域やスラムでは、資源不足による医療サービスへのアクセス課題が深刻である。当該地域において、どのようにその課題を克服できるかという問いは、人間のウェルビーイング(以後、WBとする)にとって重要である。本研究はこうした問題意識のもと、バングラデシュを拠点に活動する非政府組織Bangladesh Rural Advancement Committee: BRACの医療プログラム活動を成功事例として分析し、限定的な資源保有化における医療サービスシステムのモデルを提案したものである。 ...
2017.03.01 12:58高齢化社会における持続可能な地方地域のためのサービスシステムの研究Author: Ho Quang Bach(石川・博士)超高齢化社会に直面している日本において、高齢者は単に支援サービスの顧客として、資源を消費する主体から、自ら積極的に経済活動や社会的共助の担い手として活躍する主体に変革していくことが、持続可能な地方地域の形成において重要である。本研究はこうした問題意識のもと、サービス学の知見を基盤として、人間同士の経済的・社会的交換を分析視点に、資源消費する受容者から資源統合に参加する一般行為者へと、高齢者を変革するサービスシステム理論を新たに構築している。 研究ではまず、石川県内に住む65歳以上の男女に、交換に参加する上での障壁について聞き取り調査を実施し、質的分析方法論を基にライフスタイル障壁、ケイパ...
2016.09.01 13:01Knowledge Based Service Provision for the Enhancement of Municipal Solid Waste Management SystemAuthor: Sukholthaman, Pitchayanin(石川・博士)発展途上国の都市部で深刻化している廃棄物問題は、人間の生活の質に大きく影響を与えうる。これまで廃棄物マネジメント研究では、廃棄物を出す者と処理を担う公的機関との2者間関係で捉えられることが多く、また現実でも主体間の価値観の違いが廃棄物創出の増大に歯止めをかけられない現状があった。こうした問題の改善には多様なセクター関係者が協同して対応していく必要があるものの、十分な研究の蓄積が無い。この背景から本研究では、分析視点として三者間価値共創と多主体協力というサービス持続可能性に関わる概念と、知識マネジメントを取り入れ、タイ・バンコク市を対象にした多面的調査に基づき、新し...
2016.09.01 12:59Value Co-creation in eHealth Service Model for Elderly Care: A Case of Emergency Med. Serv. SystemAuthor: Sukkird, Vatcharapong(石川・博士)情報技術の発展と相まって電子的健康管理(e-Health)による医療サービスの質向上が期待されている。特にアジア発展途上国は医療へのアクセス困難が課題であり、e-Healthを効果的に活用していくことが重要である。本研究は医療の中でも特に生命を左右する救急医療に注目し、途上国における高齢者向けの救急医療サービスを支援するe-Healthモデルを提案することを目的としている。 論文は3つの研究から構成されている。研究1では、発展途上国の医療事情に関する二次資料の系統的なレビューを通じて、アジアの低・中間所得国に、携帯電話やタブレット機器に代表されるモバイル技術の展開に課題が...
2016.03.01 13:03A Knowledge Focused Servitization Management for Business InnovationAuthor: H.M. Belal(石川・博士)本論文は製造業におけるサービスビジネス創造のためのマネジメント方法論を構築している。関連する議論としてはこれまで、製造業のサービス化というテーマで、サービス化の定義から、サービス化する必要性、そしてその推進の担い手に至るまで様々な観点から研究がなされてきた。しかしながら、どのようにしてサービス化を実践していけば良いかに関しての研究は十分な蓄積が無い。こうした背景から、本研究ではサービス化の概念を、「組織がサービス知識を基に自らのビジネスを変革していく過程」として定義し、(1)知識空間概念、(2)技術開発人材のサービススキル開発、そして(3)企業間連携概念、に基づく知識志向のサービス化マネジメン...